大壁画「秋田の行事」誕生 … 平野政吉と藤田嗣治の構想した美術館の壁画に

昭和11年3月の秋田訪問の際、藤田は歓迎会の席の挨拶で「世界第一の芸術家、大日本帝国・藤田嗣治の名において、1923年(大正12年)、バチカン宮殿で、ローマ法王に謁見たまわった。エリゼ宮で、フランス大統領にも勲章をもらい、ベルギー皇帝からも栄誉を授…

秋田県立美術館(平野政吉美術館)の移転理由は何か

2007年(平成19年)11月、財団法人平野政吉美術館(現、公益財団法人平野政吉美術財団)は、平野政吉美術館の移転要請をされたが、主な移転理由とされたものは、平野美術館にある藤田嗣治の大壁画「秋田の行事」を再開発予定地区の目玉にしたい。現美術館が1…

また安藤忠雄氏講演会が秋田で開催 … 新美術館建設は誰のためのものか?

著名建築家の安藤忠雄氏は、あるインタビューの中で、国の補助金や交付金が日本の地方都市を危機的状況にしている原因の一つだと答えていたことがあった。一方で、安藤氏自身は、巨額の公的な補助金や交付金が投入されている再開発事業に多数参画しているこ…

安藤忠雄氏設計の美術館が秋田に必要か?

秋田市中通の再開発事業で、安藤忠雄氏設計の美術館が建設中だとのことだ。著名な安藤忠雄氏設計の美術館と藤田嗣治作品で街のにぎわいをという目論見のようだが、当初より、にぎわい実現が疑問視され、藤田嗣治作品を客寄せ目的に利用する動機が非難されて…

藤田嗣治「秋田の行事」の迫力を伝える平野政吉美術館(現県立美術館)

先日、県教育委員会が、現在の県立美術館の建物の活用方法を募集したと言う新聞記事があった。その結果、どんな意見が寄せられたかは別にして、現県立美術館が老朽化し、耐震補強工事が必要であることが、移転の理由とされていたが、実際は、使用可能である…

藤田嗣治「秋田の行事」の感動を伝える美術館はどこですか。

平野政吉美術館(現秋田県立美術館)は、「秋田の行事」を鑑賞することを主目的に建てられた美術館です。 展示している、広さ500平方メートルの大展示室は、双曲線を描いた4階ほどの高さの天井があり、丸窓から自然光が降り注ぎ、上方への広がりを一層感…

拝啓 秋田県教育委員会 様 美術館の目的は人の心を豊かにすることではありませんか。

拝啓 秋田県教育委員会 様 美術館の目的はにぎわい創出ですか。人の心を豊かにすることではありませんか。 県立美術館を移転すれば、にぎわいが生み出せますか。人の心を豊かにすることになりますか。 言い換えれば、人の心を豊かにする美術館作りに心がけれ…

藤田嗣治画伯の「秋田の行事」は、あの場所で、あの建物と一体になってこそ、秋田の宝

蓮の花咲く千秋公園のお堀を前景にして眺める平野政吉美術館(秋田県立美術館)は、秋田市で私が一番好きな風景です。その風景が消えてしまう日がくるとは ― 。 平野政吉美術館の移転計画は多くの秋田市民、秋田県民を悲しませた。 昨年2月1日には、知事が「…

平野政吉美術館は秋田の貴重な文化遺産であり、さらに光り輝かせるべきである

秋田市のような地方都市においては、新しい「街づくり」を進める場合、新しい建造物を建設することではなく、先人が残してくれた、文化遺産や自然遺産、産業遺産などに着目し、さらに光り輝かせることによって、街に魅力を生み出し、市民や観光客が集う街を…